AIエージェントと個人サイトを作ってみた — 進め方・役割分担・注意点
このサイトは、AIコーディングエージェントとの対話で作られています。「こういうページがほしい」と日本語で伝えると、AIがコードを書き、動作を確認し、公開まで進める。実際にデザイン刷新から素材配布、収益化の準備までを一緒にやってみて分かったのは、「作る技術」のハードルは劇的に下がった一方で、人間にしかできない仕事がはっきり残るということでした。その両方を具体的にまとめます。
進め方の基本は「日本語で頼む → 実物を見る → 直す」のループ
仕様書もプログラミング用語も必要ありませんでした。「Apple風のデザインに変えたい」「問い合わせフォームがほしい」——この粒度の日本語で依頼して、できあがったものを実際に見て、「ここをこうしたい」と修正を重ねていく。この繰り返しがすべてです。
コツは、頭の中のイメージを完璧に言語化しようとしないこと。先に一度作ってもらい、実物との差分を指摘するほうが圧倒的に早く進みます。また、会話の中でDNSや構造化データのような専門用語が出てきたら、その場で「それは何?」と聞けば動いているものを例に説明してくれる。作りながら学べるのは対話型ならではの利点です。
実際にできたこと — このサイトの場合
デザインの全面刷新、独自ドメインでの公開、メール送信つきのお問い合わせフォーム、フリー素材のダウンロードページ、検索エンジン対策、アフィリエイトの法定表記まで、公開に必要なものは一通りAIとの対話だけで形になりました。体感として一番驚いたのは速度で、「思いついた機能がその日のうちに本番で動いている」が普通になります。
維持費のかからない構成選び(詳細は別記事にまとめました)や、検索エンジンへの登録のような「コードを書く」以外の作業も、手順の案内やトラブルの切り分けまで含めて任せられたのは想定外の収穫でした。
人間側に残る3つの仕事
①意思決定。何を作るか、複数の提案からどれを採用するか、公開してよいか——判断はすべて運営者の仕事です。AIは選択肢とおすすめを出しますが、決めるのは人間。ここを丸投げすると、方向性のないサイトができあがります。
②実体験と素材の提供。機材レビューの使用感、配布する素材そのもの、活動の実情。これを渡さずに書かせた文章は「どこにでもある記事」にしかなりません。実際、AIが下書きしたレビューの使い方が実態と違っていたことがあり、指摘して直させました。自分の名前で出る文章の事実確認は、譲れない人間の仕事です。
③アカウントと審査の操作。サービスの登録、本人確認、支払い設定、審査への申請。この領域は自分の手を動かす必要があります(そして、それが本人確認というものの本来の姿でもあります)。
任せきりにしない — 運営者としての注意点
規約や法律が絡む部分(広告の表記、素材のライセンス、プライバシーポリシー)は、「対応しました」で終わらせず、何をどう対応したのか説明してもらって自分でも理解しておくこと。責任を負うのはAIではなく運営者です。
もうひとつ実践しているのは、運用手順をドキュメント化してもらうことです。素材の追加手順やトラブル対処を文書として残しておけば、時間が空いても、環境が変わっても運用が途切れません。「AIと作る」と「AIがないと何もできない」は別物にしておくのが健全だと思います。
まとめ — 必要なのは「作る技術」より「決める準備」
個人が公式サイトを持つ技術的なハードルは、想像よりずっと低くなっています。残るのは、何のためのサイトで、誰に何を届け、どこを目指すのかという運営者としての軸です。それさえ持っていれば、デザインも実装も検索対策も、対話で進められる時代になりました。
このサイトの構成や費用の実際は「個人サイトの維持費を月額0円にする方法」に、活動内容はプロフィールにまとめています。あわせてどうぞ。